まず、ブラックリストは、「ブラックリスト」という名目の公的リストが存在するわけではありません。ブラックリストとは、信用情報機関が保有する情報に不利益な情報が保有されてしまうことを言います。
信用情報機関とは、金融機関と消費者との取引情報を管理する民間業者のことを言い、金融機関は消費者との取引情報を取引後、信用情報機関に報告するという法的義務に基づき、報告を行うという仕組みになっています。
ブラックリスト入りしてしまう主な具体例は債務整理を行った場合、債務返済を長期に渡って怠った場合、金融機関に対する詐欺的な申し込み、携帯電話料金の支払い滞納などがあります。
債務整理とは、任意整理、個人再生、自己破産、特定調停の4種類が存在します。各々、債務整理の方法は異なりますが、どの方法をとったとしても、ブラックリスト入りしてしまうことが一般的です。
債務返済の遅滞は、一定期間の長期にわたって遅滞した場合に限り、ブラックリスト入りすることになります。長期とは、一般的に3ヶ月以上の遅滞もしくは61日以上の遅滞の繰り返しがある場合を指し、この期間が経過してしまうと、ブラックリスト入りすることが多いです。
詐欺的な申し込みは、申し込み態様に基づいてブラックリスト入りするという類型で、他のブラックリスト情報に比較して重要性が大きい情報にあたります。また、詐欺的な申し込みでなくとも、短期間に多数回の申し込みがある場合にはブラックリスト入りすることもありますので注意が必要です。例えば、クレジットカードの審査申請についても数多くのカード会社に申請して審査を通そうとする強硬手段はブラックリスト入りの原因となります。
携帯料金の支払い遅滞は金融機関との直接的な取引ではありませんが、割賦支払いという点で信用情報の対象となります。近年では携帯料金の支払い遅滞によるブラックリスト入りも急増しており、注意が必要です。
ブラックリストに登録されるデメリットは、金融機関との取引に重大な支障を生じさせる点にあります。すなわち、金融機関から、借入れを行うことができなくなる可能性が高まります。なぜなら、金融機関は、借入れ融資の審査段階において、信用情報機関の情報を重要な要素の一つとしているためです。金融機関によっては業績向上の経過等を考慮し、融資を行ってくれるところもありますが、高確率で融資を行ってもらうことは難しいです。
もっとも、ブラックリストへの登録は、原則5年間であることが一般的ですが、10年間を登録期間とする場合もありますので、注意が必要です。
ブラックリストに登録されてしまったか否かについては、信用情報機関に情報開示してもらうことで確認することができます。
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