不貞行為とは、配偶者以外と自由な意思で肉体関係を持つことを指し、民法上の不法行為として慰謝料請求の対象となります。
慰謝料の金額は状況によって大きく異なるため、相場と金額を左右する要素を正確に把握しておくことが重要です。
本記事では、不貞行為を理由とする慰謝料請求の要件と相場などを解説します。
不貞行為を理由とする慰謝料請求が認められる3つの要件
不貞行為を理由とした慰謝料請求が認められるためには、3つの要件をすべて満たす必要があります。
1つ目は、肉体関係の存在です。
精神的なつながりや恋愛感情があったとしても、肉体関係がなければ不貞行為とは認められません。
2つ目は、不貞行為の故意または過失です。
相手が既婚者であることを知りながら、または容易に知ることができたにもかかわらず肉体関係を持った場合が該当します。
3つ目は、婚姻関係が事前に破綻していないことです。
不貞行為が発生した時点ですでに夫婦関係が実質的に破綻していた場合は、慰謝料請求が認められないことがあります。
不貞行為による離婚の慰謝料の相場
不貞行為による慰謝料の相場は、離婚するかどうかによって異なります。
離婚しない場合の相場は50〜100万円程度、離婚する場合は100〜300万円程度が目安とされています。
なお、配偶者と不倫相手の両方に慰謝料を請求できますが、両者が連帯して賠償責任を負う関係にあたるため、合計額が相場の上限を超えて二重取りになることはありません。
慰謝料を増額させる事情
婚姻期間が長い、また乳幼児などの小さな子どもがいる場合は、精神的苦痛が大きいと判断されやすくなります。
また、不貞行為の期間が長く頻度が高いときや、相手が反省の色を見せない場合も増額要因となります。
さらに、不貞行為が原因でうつ病などの精神疾患を患ったことが医学的に証明できるケースも、慰謝料の増額につながる要因のひとつです。
慰謝料を減額させる事情
不貞行為の発覚前にすでに夫婦関係が破綻していた場合や、一度限りの過ちであって深く反省しているときは、減額要因となることがあります。
また、慰謝料を請求する側に問題がある場合も減額の事情となります。
たとえば、度重なる暴言や無視などのモラルハラスメント、正当な理由のない長期間にわたる性的な拒絶、家庭環境を崩壊させる行為、一方的な別居などが該当します。
まとめ
不貞行為による離婚の慰謝料は、婚姻期間や不貞行為の態様などによって大きく変わります。
慰謝料請求には、客観的な証拠の確保が重要であるため、適正な金額で解決を目指すために早めに弁護士へ相談することをおすすめします。